コラム「オフィスで座りっぱなしだと、なぜ腰の右側だけ重くなるの?」

2026/03/13 ブログ
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第一章オフィスで座りっぱなしだと、なぜ腰の右側だけ重くなるの?

四谷三丁目の交差点から新宿通りを眺めていると、ビシッとスーツを着こなして颯爽と歩くビジネスパーソンを多く見かけます。でも、一歩オフィスに入ってデスクに向かうと、途端に「あいたたた……」と腰をさすっている。そんな方が実はとても多いのです。

特に多いお悩みが、「なぜか腰の右側だけが重だるい」というもの。左右均等に座っているつもりなのに、夕方になると右側の腰からお尻にかけて、何かがズーンと乗っかっているような違和感が出る。この「左右の差」には、実はあなたの体が無意識に行ってきた「守りのポーズ」が隠されています。

なぜ「右側だけ」に負担が集中するのか

結論を言えば、あなたの体は**「右側を支えにするクセ」**がついてしまっている可能性が高いです。

例えば、去年の秋頃に「右の足の甲が痛かった」という記憶はありませんか? 2週間ほどで自然に痛みは引いたかもしれませんが、その2週間の間、あなたはどうやって歩いていたでしょう。無意識に右足をかばい、変な力が入った状態で歩いたり、座ったりしていませんでしたか。

体はとても賢いので、どこかが痛むと「そこを助けよう」として別の場所を硬くして支えを作ります。足の甲が痛かった時、あなたは右足をつくのをためらい、腰の右側の筋肉をギュッと固めることで、足にかかる衝撃を食い止めようとしたはずです。

恐ろしいのは、**「足の甲の痛みが消えても、腰を固めるクセだけが残ってしまう」**こと。火事は消えたのに、火を消すために積み上げた土砂崩れ防止の土嚢(どのう)が、そのまま腰の右側に置き去りにされているような状態です。その土嚢が今の重だるさの正体なのです。

日常の例え:片方のタイヤだけ空気が抜けた自転車

これを自転車に例えてみましょう。 右側のタイヤだけ少し空気が抜けた状態で、毎日四谷の坂道を走っていると想像してみてください。真っ直ぐ走るためには、ハンドルを左に切り続けたり、右側にぐっと力を込めてバランスを取らなきゃいけませんよね。

最初は「ちょっと運転しにくいな」くらいで済みますが、それを何ヶ月も続けていたらどうなるでしょう。無理に力を込めているハンドルの付け根や、車輪の軸が悲鳴を上げ始めます。あなたの腰で起きているのは、まさにこの「無理なバランス調整」のしわ寄せなのです。足の甲の痛みをきっかけに、あなたの体の「軸」は少しだけ右に傾き、それを支えるために右腰の筋肉が24時間体制で残業をしている状態といえます。

信号待ちで見える「立ち方のクセ」

四谷三丁目の交差点で信号待ちをしているとき、ふと街頭のショーウィンドウに映る自分の姿を見てみてください。 無意識に右足だけに体重を乗せて、腰を右に突き出すように立っていませんか? あるいは、カバンをいつも右肩にかけて、右の肩が下がっていませんか?

オフィスでデスクワークをしている時も同じです。右足の付け根(股関節)をグッと固めて、右側の腰を背もたれに強く押し当てるような座り方をしているかもしれません。前かがみになった時に「ズキッ」とくるのは、その固まった筋肉が「もうこれ以上伸びないよ!」と限界を伝えてきている合図なのです。

実際の改善事例:足の過去を忘れていたAさんの話

当院に来られた、四谷のIT企業にお勤めのAさんも同じ悩みを抱えていました。 「最近、走ると右の腰に響くんです。でも原因がさっぱりわからなくて……」

詳しくお話を伺うと、やはり数ヶ月前に足を軽く痛めた経験がありました。Aさん自身は「そんなのもう治ったし関係ない」と思っていましたが、お体を拝見すると、右の足首から腰にかけてのラインが、まるで「使い古した硬いゴムテグス」のようにパツパツに張っていました。

施術では、腰を強く揉むのではなく、まずは「過去に痛めた足首」の緊張を優しく解いていきました。すると、不思議なことにあれだけ重かった右腰が、ふっと軽くなったのです。 「腰が悪いんじゃなくて、足が腰を引っ張っていたんですね」 Aさんは驚いた顔でそうおっしゃいました。

痛みは「結果」であって「原因」ではないことがほとんどです。今、あなたの腰に残っている違和感は、過去のあなたが一生懸命に体を守ろうとした「頑張りの跡」なのです。

第2章:去年の「足の甲の痛み」と今の「腰の重さ」は、実はつながっている?

「去年の10月に足の甲が痛くなって、でも2週間くらいで勝手に治ったから大丈夫」 もしあなたがそう思っているなら、少しだけ立ち止まってお話を聞いてください。実は、今あなたが抱えている腰の違和感は、数ヶ月前に「解決したはず」の足の甲の痛みが、姿を変えてあなたの腰に引っ越してきたものかもしれないのです。

「足と腰なんて、こんなに離れているのに?」と不思議に思うかもしれません。でも、体の中では、頭の先から足の裏までが、一枚の大きなタイツのような薄い膜でつながっています。足元で起きた小さな「ほつれ」が、時間をかけて腰まで引っ張られてきている……そんなイメージです。

足元は、あなたの体を支える「家の土台」

私たちの体を一軒の家に例えてみましょう。足首から下は、その家全体を支える「土台」です。

去年の10月、あなたの右足の甲に痛みが出たとき、その土台には一時的に「ひび」が入ったような状態でした。2週間で痛みが引いたのは、体が急いでその場を固めて、なんとか崩れないように修復してくれたからです。しかし、その修理はあくまで「応急処置」にすぎませんでした。

本来、足の甲や足首は、地面を蹴るときに柔らかく動く「クッション」の役割をしています。ところが、一度痛めた場所は、無意識のうちに少しだけ動きが硬くなってしまいます。本人は治ったつもりでも、実は「動かないクッション」に変わってしまっているのです。

日常の例え:土台が少しだけ傾いた「積み木」

想像してみてください。積み木を高く積み上げるとき、一番下の段がほんの1ミリだけ斜めになっていたらどうなるでしょうか?

そのまま真っ直ぐ上に積み上げることはできませんよね。倒れないように、上の方の積み木を少しずつ反対側にずらして、なんとかバランスを取るはずです。

人間の体もこれと全く同じです。 右の足の甲が硬くなり、土台が少しだけ傾くと、その上に乗っている膝、股関節、そして腰が、倒れないように必死で「逆側に傾いて」バランスを取ろうとします。

  • 足の甲: クッションが効かなくなり、地面からの衝撃をそのまま上に通してしまう。

  • 股関節: 足の代わりに衝撃を吸収しようとして、いつもより余計に動かされる。

  • 腰: 全体のバランスが崩れないよう、筋肉をパンパンに張って24時間体制で支え続ける。

あなたが先月から1ヶ月間感じていた腰の痛み、そしてたまに顔を出す股関節の痛みは、この「無理なバランス調整」を数ヶ月間ずっと続けてきた結果、腰が「もう限界だよ!」と悲鳴を上げた証拠なのです。

JR四ツ谷駅、あの長いエスカレーターでの一幕

四ツ谷駅でJRから地下鉄の南北線や丸ノ内線に乗り換えるとき、あの長〜いエスカレーターを使いますよね。

急いでいるとき、あの長いエスカレーターを一段飛ばしでトントンと上がっていく。その瞬間、あなたの右足の裏や甲にかかる衝撃は、体重の数倍にもなります。もし、去年の痛みのせいで足元のクッションがうまく働いていなかったら、その衝撃は逃げ場を失い、ダイレクトに股関節や腰へと突き抜けていきます。

「歩いたり走ったりすると腰が響く」のは、足元のクッションがサボっている分、腰がその衝撃をすべて引き受けてしまっているからなのです。

 

痛みは消えても「動かし方のクセ」は消えない

 去年の足の甲の痛みは、確かに「痛み」としては消えました。でも、その時に身につけてしまった「足をかばう歩き方」や「腰で踏ん張る姿勢」というクセは、自然には消えてくれません。

現在、強い痛みは引いているものの違和感が残っているというのは、まさに**「体の中の積み木が、まだ斜めになったままですよ」**という体からのサイン。今のうちにその土台を整えてあげれば、これから先、もっと大きな痛み(ギックリ腰など)になるのを防ぐことができます。

次は、その「斜めになった積み木」が、なぜお辞儀をした時に「ズキッ」とくるのか、その具体的な仕組みについてお話ししましょう。

第3章:前かがみで「ズキッ」とするのは、背中の筋肉が頑張りすぎているから?

朝、顔を洗おうと洗面台で少し腰を落とした瞬間や、仕事中に床に落ちたペンを拾おうとした時。「ズキッ」という嫌な痛みが走って、思わず「おっとっと……」と動きを止めてしまった経験はありませんか?

先月からの1ヶ月間、一番苦しんだのはこの「前かがみ」の動作だったはずです。今は自然に少し楽になってきたとはいえ、まだ心のどこかで「また痛くなるかも」と、お辞儀をするのさえ怖がっている自分がいるのではないでしょうか。

なぜ、ただ体を前に倒すだけの動きが、これほどまでに腰に負担をかけるのか。その理由は、あなたの背中の筋肉が**「サイズが合わなくなったパツパツのシャツ」**のようになっているからです。

筋肉は「伸び縮みするゴム」のようなもの

私たちの背中から腰にかけての筋肉は、本来、とてもよく伸びるゴムのような性質を持っています。真っ直ぐ立っている時は縮んで体を支え、前かがみになる時はビヨーンと伸びて、上半身の重さを支えてくれます。

ところが、今の腰はどうでしょう。第2章でお話しした「去年の足の甲の痛み」をかばうために、腰の右側の筋肉は、もう数ヶ月間も「ギュッ」と硬く縮こまったまま、24時間体制であなたを支えてきました。

この「固まった筋肉」を無理やり引き伸ばそうとするのが、前かがみの動作です。

日常の例え:サイズが合わなくなったパツパツのシャツ

想像してみてください。自分の体よりも2サイズくらい小さい、全く伸びない生地のシャツを着ている姿を。

真っ直ぐ立っているだけでも、背中が突っ張って苦しいですよね。その状態で、地面にある荷物を取ろうと深くお辞儀をしたらどうなるでしょうか。 「バリバリッ!」と背中の縫い目が引き裂かれそうになりますよね。

あなたの腰で起きている「ズキッ」という痛みは、まさにこれと同じ。 **「もうこれ以上は伸びないよ! これ以上曲げたら引きちぎれちゃうよ!」**という、筋肉からの必死のストップ信号なのです。筋肉が限界まで引き伸ばされて、悲鳴を上げている状態といえます。

しんみち通りで「今日のご飯」を選ぶとき

四ツ谷駅のすぐ近く、飲食店がひしめき合う「しんみち通り」。お昼時になると、どのお店に入ろうか迷いながら、店頭に出されたランチメニューの看板を覗き込みますよね。

低い位置にあるメニューを「どれどれ?」と少し腰を曲げて覗き込む。そんな何気ない動きでさえ、今の腰にとっては、パツパツのシャツを引き裂こうとするような大きな負担になっています。 「あ、痛いかも」と思って無意識に膝を曲げたり、手をお膝についたりして、腰を丸めないように工夫して歩いている。そんな自分に気づくことはありませんか?

実際の改善事例:足首を緩めたら、お辞儀ができるようになった「あなた」の物語

先月のひどい時期、あなたは歩いたり走ったりしても痛みが出ていました。これは、走る時の「着地の衝撃」が、硬くなった腰に響いていたからです。さらに、たまに「股関節」まで痛くなったのは、腰が固まりすぎて動けない分を、股関節が無理をして動いてカバーしていたからです。

当院に来られた際、あなたは「腰が痛いから、腰をしっかり揉んでほしい」と思っていたかもしれません。でも、パツパツに張ったシャツをさらに引っ張っても、状況は良くなりませんよね。

そこで私たちは、腰にはほとんど触れず、まずは「足の甲」と「足首」を緩めていきました。第2章でお話しした、去年の秋からずっと固まっていた「土台」を柔らかくしてあげたのです。 するとどうでしょう。土台が安定したことで、腰の筋肉は「あ、もう僕がこんなに頑張って支えなくても大丈夫なんだ」と安心し、フワッと緩み始めました。

施術の後、おそるおそる前かがみになってもらった時のあなたの驚いた顔。「あれ? さっきよりずっと深く曲げられる……!」

違和感は「火種」が残っているサイン

今、あなたの痛みは自然に引いてきていますが、まだ「違和感」が残っています。これは、シャツの縫い目が破れる寸前で止まっているだけで、生地(筋肉)自体はまだパツパツに張ったままだという証拠です。

「痛くないからもういいや」と放置して、また四谷の坂道を走り出したり、急な前かがみになったりすると、今度こそシャツの縫い目が完全に弾けてしまうかもしれません。

次は、四谷に多い「坂道」を歩くときに、なぜあなたの股関節が「カクカク」と音を立てたり、痛みが出たりするのか。その「足の付け根」の秘密についてお話しします。

第4章:四谷の坂道を歩くとき、股関節が「カクカク」鳴るのは要注意のサイン?

四谷の街を歩いていると、避けて通れないのが「坂道」ですよね。四ツ谷駅から若葉の住宅街へ向かう坂や、紀尾井町方面から駅へ戻る時の長い上り坂。平坦な道ならなんてことないのに、坂道に差し掛かった途端、足の付け根……いわゆる「股関節(こかんせつ)」のあたりが重くなったり、動かすたびに「カクッ」と音がしたりすることはありませんか?

先月の腰痛がひどかった時期、「たまに股関節も痛くなる」と感じていました。実はこれ、単なる偶然ではありません。腰が痛いから股関節も痛くなったのではなく、体の中で「あるリレー」が起きていた証拠なのです。

股関節は、体の中で一番大きな「ベアリング」

股関節というのは、足の骨の先端にある「丸いボール」が、腰の大きな骨にある「受け皿」にスッポリとはまっている構造をしています。ここがスムーズに回るおかげで、私たちは歩いたり、走ったり、階段を登ったりできるわけです。

本来、このボールと受け皿の間には、滑りを良くするための「潤滑油(じゅんかつゆ)」のような液体が満たされていて、無音で滑らかに動くのが理想です。

ところが今は、腰の右側が「パツパツのシャツ」のように固まってしまっています。腰の筋肉が固まると、そのすぐ下にある股関節の「受け皿」の位置が、ほんの少しだけミリ単位でズレてしまうのです。

油の切れた「ドアの蝶番(ちょうつがい)」

これを、お部屋のドアについている「蝶番」に例えてみましょう。

ドア枠が歪んでいない、新しいドアなら、スッと静かに開閉しますよね。でも、もし家の土台が傾いてドア枠が少しでも歪んでしまったらどうでしょう? 蝶番に無理な力がかかり、動かすたびに「キィィ……」と嫌な音がしたり、途中で「ガクッ」と引っかかったりするはずです。

無理に使い続ければ、蝶番の金属同士がこすれ合って、どんどん削れてしまいます。今、股関節で起きている「カクカク」という音や痛みは、まさに**「枠(腰や足元)が歪んでいるせいで、蝶番(股関節)が悲鳴を上げている」**状態なのです。

迎賓館の周りをランニングする時の違和感

四谷エリアといえば、赤坂御所や迎賓館の周りをランニングするのが日課という方も多いですよね。走っている時に痛みを感じていました。

走るという動作は、歩く時よりもずっと大きく股関節を動かします。右の足の甲を痛めていたせいで、着地の衝撃をうまく逃がせない。その衝撃を、硬くなった右の腰がガシッと受け止めてしまう。逃げ場を失った衝撃は、その中間地点にある「股関節」で火花を散らすようにぶつかり合います。

坂道を登る時は特に、お尻の大きな筋肉を使います。腰が固まっていると、お尻の筋肉もうまく働けなくなり、股関節のボールを無理やり受け皿に押し付けながら動かすことになります。これが、あの「何とも言えない重だるさ」の正体です。

腰と足を整えたら、股関節の音が消えた話

四谷の坂道が多いエリアにお住まいの同じような悩みを持つ男性が、以前相談に来られました。彼は「歩くたびに股関節が鳴って、将来歩けなくなるんじゃないか」と本気で心配されていました。

私たちは股関節を直接ぐいぐい押すようなことはしませんでした。代わりに、彼が過去に痛めていた「足首」を柔軟にし、パツパツになっていた「腰の筋肉」にアイロンをかけるように優しく余裕を持たせてあげました。

つまり、「歪んだドア枠」を真っ直ぐに直したのです。 すると、あんなに鳴っていた股関節の「カクカク」という音が、その場で消えてしまいました。 「音がしない……! 足が勝手に前に出るみたいに軽いです」 と、彼は驚いて四谷の街へ帰っていかれました。

「自然に治った」は、本当に治ったの?

今、痛みは自然に引いています。でも、時々感じる「違和感」や「少しの痛み」は、蝶番(股関節)の油がまだ足りていないか、枠(腰や足首)の歪みが完全には戻っていないことを教えてくれています。

今は静かにおさまっている火種も、また四谷の急な坂道を急いで登ったり、重い荷物を持ったりした瞬間に、大きな痛みとして燃え上がる可能性があります。

次は、なぜ「痛みは消えたのに、違和感だけがしつこく残るのか」。その理由を、お掃除の「こびりつき」に例えてお話しします。